どうも、この記事を書くまで「オンキヨー」を「オンキョー」とずっと勘違いしていた私(Twitter)です。
日経平均株価は、乱高下している最近ですが、オンキヨーは相変わらずの超低空飛行ですね(笑)
オンキヨーと打った瞬間、予測検索に「倒産」って出るくらいやばい株なことは分かっています。
私、2019年12月に株を始めたんですが、オンキヨー1000株買ってしまいました(笑)
いやー、安いと思って購入したらこの有様です。直近の株価は10円まで下落しており本当にもう紙切れ寸前です。
今後、オンキヨー(6628)の事業はどうなっていくか、銘柄分析を行いたいと思います。(買う前にしろよというツッコミは置いといて(笑))
オンキヨーにポジティブな要素は残っているのでしょうか・・・。それでは、企業分析をしていきます。
オンキヨーの企業概要
オンキヨーは、事業内容としては、音響機器・電子機器・車載用のスピーカーなどを扱うメーカーです。
アラサーの私にはそんなに馴染みは多くないですが、幼いころにMDコンポを持っており、確かパイオニア(Pioneer)とケンウッド(KENWOOD)を持っていたような記憶があります。
その時にオンキヨー(Onkyo)というメーカーもあったような気がします(笑)
やはり、15年から20年以上、それより前はパソコンやスマホで音楽を聴くということはありませんでした。
それがデジタル化が進み、パソコンやスマホに音楽をダウンロードして聴いたりすることが当たり前となり、わざわざCDを買う人も今では少なくなってきました。
そうするとやはり大きな売り上げ減となったのが音響機器を製造・販売しているメーカーです。
老舗オーディオメーカーの山水電気(SANSUI)が2014年に破産、そして、パイオニアも2014年にAV事業を撤退し、オンキヨーに譲渡という形で、両社のホームAV事業を統合という形になりました。
欧米の名門ブランドも同様で、中国・韓国の資本が入った傘下に収まっている状況下になっています。
オンキヨーもとうとう2019年にホームAV事業から撤退?
そして、この波には抗えず、オンキヨーも単独での生き残りは困難と経営陣は判断を下し、2019年5月15日に「Sound United LLCまたはその持株会社である Viper Holdings Corporation」との間でオンキヨーの持つホームAV事業の譲渡に向けて協議を行う、基本合意書を締結したと発表しました。
5月時点で30円台だった株価は大きく上昇
その後、5月23日に59円を付け、7月4日に91円を付けました。トリプルバガーじゃないですか!
譲渡に向けた交渉が難航。そして、2019年10月4日に事業譲渡の中止を発表
なんとなんと、まさかの事業譲渡が延期でもなく、中止、すべてがおじゃんとなってしまいました。
オンキヨーの株価
事業譲渡も中止となり、その後も下落を続け、3月時点で9円の株価まで落ちています。
なんとオンキヨーの直近の株価は9円/株です。
もう一度言います、9円です(笑)
一時1桁台になっている時もあったんですね。
私は、31円で1000株購入しています。
あほですよねー私(笑)
その時は、まぁ3万円程度だし、失ってもそんなに痛くないし、100円以上になればラッキーやん!ダブルバガー、トリプルバガー、テンバガーいけるかも!くらいに安易に考えていました。
まさかの株主優待が物凄い利回りを誇っている
こんな状況にもかかわらず、オンキヨー様は株主優待を今のところ続けています。
廃止になっても何ら不思議ではないですが(笑)
10円の株価で100株購入した場合1,000円です。
それに対して、株主優待は、「ONKYO DIRECT」クーポンを1000円分、「e-onkyo music」クーポン1曲分くれるみたいです。
「e-onkyo music」クーポン1曲分いくらくらいなのか、サイトを見てみたところ、私の好きなBiSHのシングルが1曲550円でした。
ということは、優待は1000円+550円で1550円となります。
あれ?今の株価は10円なので、100株買った場合は1000円です。
つまり、1000円で100株購入に対して、株主優待は1550円相当。
優待利回りにすると驚異の155%です(笑)
こんなの見たことないです(笑)
配当金はあるのか?
もちろん配当金はありません。
オンキヨーの銘柄分析、ポジティブな材料はあるのか?
さて、オンキヨーはもうかなり窮地に立たされていますが、何かポジティブな材料はあるのでしょうか。
ネガティブな面もあわせて確認してみました。
業績(売上高、営業利益、経常利益、純利益)
業績を確認してみます。
10年チャートですが、何も良いところが見当たりません(笑)
売上高は過去最悪、営業利益、純利益もマイナスです。
セグメント別の業績・状況
オンキヨーは大きく分けて、事業譲渡に失敗した「AV事業」、「デジタルライフ事業」、「OEM事業」の3事業で構成されています。
AV事業に関しては、事業譲渡失敗もあり、売上高は前年の半分以下、利益も大きく赤字。
デジタルライフ事業も、AV事業ほどではないが、売上、利益が大きく減少の結果。
唯一OEM事業のみが、売上横ばいの損益改善が見られました。
ただし、構造改革により固定費の削減ってリストラしただけなので、長期的にはどう影響するかですね。
何一つポジティブな面がありませんでした。
黒字化へ向けた構造改革
従業員もガンガン減らしてますね。
2019年12月には希望退職を募っています。
そして、2020年2月には拠点集約も実施。もう一度小さくしてリスタートしていくということですね。固定費は一応下げれるところまでは下げたみたいですが、果たしてこれでやっていけるのでしょうか。
資金繰り
本来、事業譲渡により得られるはずであった約81.5億円。これが無くなったため、今期はキャッシュが足りず、モノを作るための材料を購入・仕入れることができず、売上の機会損失が発生するという最悪な結果に終わっています。
事業譲渡に失敗して得られなかった資金を調達するには?
2019年12月に「第三者割当による新株式、第6回新株予約権付社債(転換価額修正条項
付)及び第8回新株予約権(行使価額修正条項付)並びに第9回新株予約権並びに無担保ローン契
約締結に関するお知らせ」を発表しています。
これらで資金調達を行い、営業債務の支払い遅延の解消に充てるとのことです。
完全なる自転車操業ですね。救いの神が舞い降りる以外に道はないと思います(笑)
ポジティブな材料
さぁ、少しはポジティブな話もしてみましょう。
他社との協業
他社との協業でどれだけ売上拡大に繋がるかですね。
OEM事業で儲けるというのもメーカーとしては悲しいですが、これが一番利益をきちんと取れそうですね。
成長事業・長期を見据えた取り組み
こういった長期的な研究開発も行っているんですね。
本年より受注開始ということですが、まだまだ事業の柱になるのは先のことでしょうね。
こういった事業は高収益になりそうですね。
床の微弱な振動で人の歩行方向を推定する技術!
これも凄いですね。道路交通量調査に応用していくみたいですが、なかなかすぐに出来る技術では無さそうですね。
今流行りのAI、IOTには音にかかわるものは相性が良さそうですね。
どこまで音声認識技術が利益につながるか、共同開発先のソフトがヒットするかどうかの運もあると思います。
さて、企業の持続的な成長には研究開発は欠かせないものですが、まずは目先の売り上げをどうにかしなければ倒産してしまいます。
一体、オンキヨーは、研究開発費にいくらかけているのか?
研究開発費は、4億から6億くらいでしょうか。
なぜ、自転車操業の企業の研究開発費が増えているのでしょうか。
成長を止めることにはなりますが、この費用には何かメスを入れる必要があるように感じます。
新たな取り組み(OEM事業)
Vibtone(加振器)が車載分野ビジネスへ参入ですか。オンキヨーは、けっこう多岐にわたり、新規事業の開拓を行っていますね。
むしろやり過ぎなくらいの印象です(笑)
新たな取り組み(デジタルライフ事業)
有名ブランドや人気キャラクターとのコラボは当たればデカいですが、その分それなりのスポンサー料も払っているんでしょうね。
調べたらけっこういろいろなコラボをしていました。
コラボモデルのイヤホンやヘッドホンを出していました。
・進撃の巨人
・マクロスF
・白猫プロジェクト
・ともだちはくま
・テイルズ 等々
e-Sports/ゲーミング業界は、音響技術を応用したドストライクな事業展開が出来そうですね。
新たな取り組み(ホームAV事業)
住宅市場への参入ですが、人口減少もあり、住宅を建てる人も減っている中、どれくらいの需要があるのでしょうか。
ライフスタイルも多様化していますし、1つでもヒットする事業がここから生まれてこないとなかなか厳しい印象を受けます。
まとめ
株価は恐るべき1桁まで下落してしまいました。上場廃止や倒産の確率なんてわかりませんが、本当にいつ倒産してもおかしくない、自転車操業なことは一目瞭然です。
かなり資金繰りに苦戦しており、リストラ(人員削減)、事業所集約による固定費削減なども取り組んでいますが資金調達で次こそしくじったら終わりというところまで来ていると思います。
後は、事業譲渡の可能性がもう一度出たり、オンキヨーを助けてくれるホワイトナイトでも現れない限り、難しいと感じました。
バランスシート(BL)で経営状態を見ても、ポジティブな面はほとんどありませんでしたが、思ったより新規事業の開拓は行っている印象です。(事業の可能性は別として)
現状を打破して、トリプルバガー、テンバガーになる確率は相当に低いと思いますが、数年後のオンキヨーに期待してみたいと思います。
それでは!